『狂っていたのは、僕だった』〜くる僕〜
《ガチャッ》
「おじゃましまーすっ!」
下の階から美咲さんの声がした
僕は階段を降りていった
「おかえりなさい」
『悠〜結局来なかったな、大丈夫か?』
兄さんがちらりと顔を見せていった
「うん、大丈夫だよ」
『まぁ、あんま無理すんなよ!』
「うん、ありがとう」
ニコリと微笑む兄さん
「紅茶淹れとくね」
ありがとう、そう2人は言い部屋に向かった
深い赤と、淡い赤
そんな2つの色に見えた
紅茶の香りが僕の心を落ち着けた
《サーッ…》
2つのカップにそれぞれ薬を入れた
これで、しばらくは目が覚めることは無い
試飲のせいか頭がクラクラする
そんな足を運び、部屋に向かった
《コンコンッ》
さぁ楽しい時間の始まりだ
「はい、どうぞ」
キラキラと、顔を輝かせながら
紅茶を手にする
美しかった