『狂っていたのは、僕だった』〜くる僕〜
欲望
『どうして…っ、悠…!!答えろ、、!!』
意識が朦朧としているのか
少し苦しそうにそう声を上げた
どうしてって
「兄さんを愛してるからだよ」
『意味がわからない…、、』
意味がわからない?
こんなにも
こんなにも愛してるのに
分からないんだね
「兄さんのこと独り占めしたかった」
「少し僕の欲望を、満たしてもいいかな?」
少しなんて
卑怯な言い方だけど
僕の理性は、兄さんを目の前に薄れていった
「こうやって、一つずつ…兄さんに触れていたい」
指からそっと、舐めていく
徐々にのぼっていく
熱い
薬が効いているんだ
甘い?
いや、苦かった
僕を拒絶するかのような味だった
「口開けて?」
開こうとしない兄さん
「開けて?兄さん、嫌だ?」
そう言うと
しぶしぶ小さく口を開いた
「そんなんじゃ、入らないよ…」
体をピクンと動かし
僕の言葉を恐れる兄さん
『うぅ…ぁ…』
僕は自分の唾液を兄さんの口へといれた
流れ込んでいく僕の体液
卑猥な姿だった
僕の中でサディスティックが強まる
苦しめたい
悲しませたい
泣かせたい
殺してみたい、
僕にすがりつく、兄さんを見たい
そして、そこでまた愛を与えたい
「兄さん、そんなにこぼして、ダメな子だね」
「もっと気持ちよくさせてあげるからね」
そう言うと僕は新たに薬を飲ませた
媚薬を飲ませた