君に向かって、僕は叫ぶ。
10:それでも。
そのあと僕らは泣き疲れるまで泣いた。
抑えきれない想いは、止まることなく溢れてきて、僕はその想いを表に出さないようにすることで精一杯だった。
泣き疲れて眠る優雨を見ながら、独り言のように僕は呟く。
「僕は何もしてあげれないのに、優雨のそばに居ていいのかな。」
いつも優雨は、僕を支えてくれる。
誰にも言えない想いを聞いてくれる。
...なら僕は?
優雨に何かを返せれたか。
優雨の力にどれだけなれたか。
考えれば考えるほど、僕は何もできていなかった。
「ごめんね、優雨。僕は....」
「バッカじゃないの?」
その突き刺すような声は、まぎれもなく美咲だ。
顔を上げて目を合わせれば、やっぱり美咲は怒っていた。
「バカって...僕はいろいろ考えて....っ」
「そんなことを考えてるから、湊はバカだって言ってるんだよ!
優雨の力になれない?何にも返せれてない?どうせそんなこと考えてるんでしょ?」
「.....!」
言い返す言葉もなく、美咲は僕を見抜いていた。
涙ぐみながら、続ける。
「優雨はそんなこと、これぽっちも思ってないよ!
ただ、湊といれるだけでいいって!一緒に笑えてることが幸せだって、いつも言ってたじゃん!湊は、優雨の言葉を信じてないの?いつも心から笑ってたのに!」
「信じてない...わけじゃないよ...。僕も幸せだって思ってると思う。」
嘘じゃない。これは本心だ。
でも。
「でも、まだ18歳なんだよ?僕らと同じ年なんだよ?なのに...っ何でこんなことになるのっ!?」
僕の大切な人は、みんないなくなってしまう。
家族も。
ただ一緒にいたかっただけなのに。
君も。
ただ、恋をしただけなのに。
「どうして...っ!...お願いだ...僕を置いていかないでくれ...。僕から離れて行かないでくれ...!」
今度はもう、想いや涙を抑えることはできなかった。
抑えきれない想いは、止まることなく溢れてきて、僕はその想いを表に出さないようにすることで精一杯だった。
泣き疲れて眠る優雨を見ながら、独り言のように僕は呟く。
「僕は何もしてあげれないのに、優雨のそばに居ていいのかな。」
いつも優雨は、僕を支えてくれる。
誰にも言えない想いを聞いてくれる。
...なら僕は?
優雨に何かを返せれたか。
優雨の力にどれだけなれたか。
考えれば考えるほど、僕は何もできていなかった。
「ごめんね、優雨。僕は....」
「バッカじゃないの?」
その突き刺すような声は、まぎれもなく美咲だ。
顔を上げて目を合わせれば、やっぱり美咲は怒っていた。
「バカって...僕はいろいろ考えて....っ」
「そんなことを考えてるから、湊はバカだって言ってるんだよ!
優雨の力になれない?何にも返せれてない?どうせそんなこと考えてるんでしょ?」
「.....!」
言い返す言葉もなく、美咲は僕を見抜いていた。
涙ぐみながら、続ける。
「優雨はそんなこと、これぽっちも思ってないよ!
ただ、湊といれるだけでいいって!一緒に笑えてることが幸せだって、いつも言ってたじゃん!湊は、優雨の言葉を信じてないの?いつも心から笑ってたのに!」
「信じてない...わけじゃないよ...。僕も幸せだって思ってると思う。」
嘘じゃない。これは本心だ。
でも。
「でも、まだ18歳なんだよ?僕らと同じ年なんだよ?なのに...っ何でこんなことになるのっ!?」
僕の大切な人は、みんないなくなってしまう。
家族も。
ただ一緒にいたかっただけなのに。
君も。
ただ、恋をしただけなのに。
「どうして...っ!...お願いだ...僕を置いていかないでくれ...。僕から離れて行かないでくれ...!」
今度はもう、想いや涙を抑えることはできなかった。