君色に染まる恋


それから数日。



「紅ー!」

「……明…また来たの…?」

「だって俺ら友達だろ?」

「……ん」



あの屋上での出来事から数日経っても明は私のところにやってくる。


今のように友達だと言いながら。


こんな私と一緒にいることで明まで悪く言われてるかもしれないのに…。


どうして気が回らないのかな……なんて。それは私も同じか…。


明の優しさに甘えちゃってるんだから…。



「なぁなぁ紅、今日の放課後どこか行こ!」

「どこかって…アバウトすぎ!」

「うーん……パフェ好き? 行かね?」

「パフェかぁ……うん、いいよ」

「おっし! 約束な!」



そう言って自分の席に戻っていく。


こんな小さな約束が今の私の支えなんだ。


明がいてくれるから、私は笑っていられる。


明が側にいてくれるから、私は私でいられる。

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