Way to happiness
もう…いないか…
今日はホテルに泊まろう…
ピピピピ…
こんな時間にLINE?
”会社の傍のホテル、予約した。
今日はそこで寝てくれ。心配で寝れないから。
朝、着替えを届ける”
壱弥…
帰ろうかな…
でも…こんな時間に帰っても…
ピピピピ…
”明日の夕方、俺に時間をください。
ホテルのロビーで待ってるから”
とりあえずホテルに向かう
フロントで料金は支払い済みだと聞かされる
部屋に入る
「シャワーだけでも浴びなきゃ…」
タオルやアメニティを探し出し、バスルームに入る
服を脱いで鏡に映る自分を見た…
あの人はこんなたるんでないんだろうなぁ…
情けない…
涙も止まらない…
もう遅いのかな…壱弥…
私、ちゃんと気づいたけど…
遅かったのかな…
気づけば朝…
結局、シャワーを浴びてそのまま倒れこむようにベットで泣き疲れて寝た
「休もうかな…
でも…仕事あるし…行こう…」
コンコン…
「え?はいっ」
ドアに向かうと、ドアの向こうから
「一ノ瀬様にお届物を承りました。ドア横に置かせて頂きます。」
「は、はい!ありがとうございます。」
そっとドアを開けると、目の前に小さなワゴン
その上には紙袋が二つ
部屋に持ってくる…
着替え?そういえば言ってたっけ…
これは?
あ…私の好きなパン屋さんのサンドイッチ…
壱弥かな…
子供達かな…
まずは着替えて、食べて、仕事しなきゃね
着替えの入った袋から服を取り出す
え…これ、誰の?
こんな服、見たことない…
これも…これも、これも…
え?何?この紙・・・
”今夜、この服を着た紗都が見たい”
え?壱弥から?
こんなこと今までしてもらったことない…
あ…ある…
昔…最初の頃…
私の勘違いで喧嘩して…
”話し合おう”って手紙と
洋服が宅配便で届いて…
あの時の服…
どこに閉まったっけ?
えっと…
サンドイッチを食べながら思い出そうと顔をあげると
時計が見えた
もうこんな時間!!
バタバタと着替えて荷物をまとめる
フロントでチェックアウトして
会社に走る
はぁはぁ言いながら会議室に飛び込む
セーフ!!
ぁ…
びっくりしてますね
神野さん…
「あ…おはようございます…
あの…朝から騒がしくてすいません…
あの…私…アシスタントくびですか?」
呼吸を整えながら、神野のデスクの前に立つ
「いえ…続けてお願いします。
昨日はすいませんでした。本当に一ノ瀬さんから学ぶ事が多いですね。
勉強になりました。俺、だいぶ自分勝手でしたね。
やっぱり、一ノ瀬さんは素敵な人だ…
もっと好きになりました。
でも!もう困らせません。
男としても仕事上でもレベルあげて、
いつか、一ノ瀬さんをラグレスに引き抜きます。
まぁ…いつになるか、わかりませんけどね(笑)」
「こちらこそ…昨日は失礼なことを言ってしまって…」
「言い忘れましたが、その髪型、似合ってますよ。
でも、仕事上、すっぴんはまずいんじゃないですか?
今日の仕事は付箋してありますので、よろしくお願いします。」
「は?え?…わあ!そうだった!!えっと、失礼します!!」
慌ててバックを抱えて会議室を飛び出す
トイレでメイクしながら
そうだ…髪切ったんだった…
自分の事もちゃんとするって決めたとたんにこれだもんな…
メイクも終わり、片づけてると
由宇が入ってきた
「おはようございます。…え?…紗都さん、髪切ったんですか!
あれ?服も買ったんですか?似合います!すごい似合う!
私もイメチェンしようかなぁ…」
「うん。髪痛んでたから、かなりばっさり。」
「イメージ全然違うから、壱弥さんも気づかなかったりして(笑)」
「あ・・・うん・・・あ、もうこんな時間。
仕事戻らないと。じゃあね。」
「あ、ほんとだ。いかなきゃ~あ!紗都さん!今日はランチ、
会社の裏のパスタにしません?予約しときますよ?」
「うん。そうね。私、タラコクリームにサラダでお願い。」
「了解です!じゃあ、お昼に♪」
気づかなかった…気づかなかった?
髪を切った私に気づかなかったの?
目があった…気のせい?
でも…あの人といたのは事実…
今日は備品購入日だから外に出る
ついでに市役所に行こう…
会議室に入ると
「見苦しいものをお見せしてすいませんでした…」
一礼すると席に着く
「ふふっ…やっぱり気づきませんか?朝からバタバタでしたもんね。」
え?なに?
会議室の中を見回すと、部屋の隅に小さなテーブル
上にはポットやお揃いのマグカップ…
「あ…」
「気づきました?昨日のお詫びです。
ちなみに今日からラストまで、給湯室のお仕事は間宮さんが担当します。」
「え!なぜ間宮君が?」
「よく分からないですが、この件を平さんに相談した時、
間宮君がいて、残業セットのお礼とかなんとか…」
「お礼なんていいのに…」
「さっそく、コーヒーをいれてもらえませんか?
一ノ瀬さんもお好きな物をどうぞ。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
給湯スペースに行くと、小さめの箱が二つ
「神野さん、これは?」
「あ、それ。一つは一ノ瀬さんを癒せる方法を考えた結果。
もう一つは疲れていそうな一ノ瀬さんへの栄養剤ってとこですかね。」
箱を開けると、紅茶や日本茶のティーパック、インスタントスープまで…
もう一つの箱を開けると、可愛いチョコが並んでいた…
「!…ありがとうございます…」
複雑な気持ちでコーヒーを二人分入れて、神野のデスクに置く
横にチョコを置く
「チョコを一緒に欲しい時は先に言ってください。日本茶とは合わないと思うので。」
「ははっ、そうですね。明日、和菓子でも買ってきましょうか。」
「そんなに食べたら太っちゃいますよ(笑)」
「あ!やっと笑った!」
「え…」
「笑ってる方がいいですよ。まぁ…PC見てにやにやされても困りますけど(笑)」
「あれは!…ふふっ…たしかに気持ち悪いですよね(笑)」
なんか、肩の力が抜けた…
「さて…仕事しましょうか。」
各自、デスクにつくと、一気に静まり…
PCの音だけが響いた…
コンコン…
由宇が顔を出す
「紗都さん、時間ですよ♪」
「「あ~、もうそんな時間?」」
「へ?お二人、気が合いますね(笑)」
「そ、そんなことないわよっ」
財布を持って会議室を出る
パスタやに行っても食べる気にならない
大好きなたらこ…味がしない…
そりゃそうだよなぁ…
今から離婚しようって人がバクバク食べれるわけないか…
でも、さっきちょっと笑えたから…
もうちょっと頑張れるかな
今日はホテルに泊まろう…
ピピピピ…
こんな時間にLINE?
”会社の傍のホテル、予約した。
今日はそこで寝てくれ。心配で寝れないから。
朝、着替えを届ける”
壱弥…
帰ろうかな…
でも…こんな時間に帰っても…
ピピピピ…
”明日の夕方、俺に時間をください。
ホテルのロビーで待ってるから”
とりあえずホテルに向かう
フロントで料金は支払い済みだと聞かされる
部屋に入る
「シャワーだけでも浴びなきゃ…」
タオルやアメニティを探し出し、バスルームに入る
服を脱いで鏡に映る自分を見た…
あの人はこんなたるんでないんだろうなぁ…
情けない…
涙も止まらない…
もう遅いのかな…壱弥…
私、ちゃんと気づいたけど…
遅かったのかな…
気づけば朝…
結局、シャワーを浴びてそのまま倒れこむようにベットで泣き疲れて寝た
「休もうかな…
でも…仕事あるし…行こう…」
コンコン…
「え?はいっ」
ドアに向かうと、ドアの向こうから
「一ノ瀬様にお届物を承りました。ドア横に置かせて頂きます。」
「は、はい!ありがとうございます。」
そっとドアを開けると、目の前に小さなワゴン
その上には紙袋が二つ
部屋に持ってくる…
着替え?そういえば言ってたっけ…
これは?
あ…私の好きなパン屋さんのサンドイッチ…
壱弥かな…
子供達かな…
まずは着替えて、食べて、仕事しなきゃね
着替えの入った袋から服を取り出す
え…これ、誰の?
こんな服、見たことない…
これも…これも、これも…
え?何?この紙・・・
”今夜、この服を着た紗都が見たい”
え?壱弥から?
こんなこと今までしてもらったことない…
あ…ある…
昔…最初の頃…
私の勘違いで喧嘩して…
”話し合おう”って手紙と
洋服が宅配便で届いて…
あの時の服…
どこに閉まったっけ?
えっと…
サンドイッチを食べながら思い出そうと顔をあげると
時計が見えた
もうこんな時間!!
バタバタと着替えて荷物をまとめる
フロントでチェックアウトして
会社に走る
はぁはぁ言いながら会議室に飛び込む
セーフ!!
ぁ…
びっくりしてますね
神野さん…
「あ…おはようございます…
あの…朝から騒がしくてすいません…
あの…私…アシスタントくびですか?」
呼吸を整えながら、神野のデスクの前に立つ
「いえ…続けてお願いします。
昨日はすいませんでした。本当に一ノ瀬さんから学ぶ事が多いですね。
勉強になりました。俺、だいぶ自分勝手でしたね。
やっぱり、一ノ瀬さんは素敵な人だ…
もっと好きになりました。
でも!もう困らせません。
男としても仕事上でもレベルあげて、
いつか、一ノ瀬さんをラグレスに引き抜きます。
まぁ…いつになるか、わかりませんけどね(笑)」
「こちらこそ…昨日は失礼なことを言ってしまって…」
「言い忘れましたが、その髪型、似合ってますよ。
でも、仕事上、すっぴんはまずいんじゃないですか?
今日の仕事は付箋してありますので、よろしくお願いします。」
「は?え?…わあ!そうだった!!えっと、失礼します!!」
慌ててバックを抱えて会議室を飛び出す
トイレでメイクしながら
そうだ…髪切ったんだった…
自分の事もちゃんとするって決めたとたんにこれだもんな…
メイクも終わり、片づけてると
由宇が入ってきた
「おはようございます。…え?…紗都さん、髪切ったんですか!
あれ?服も買ったんですか?似合います!すごい似合う!
私もイメチェンしようかなぁ…」
「うん。髪痛んでたから、かなりばっさり。」
「イメージ全然違うから、壱弥さんも気づかなかったりして(笑)」
「あ・・・うん・・・あ、もうこんな時間。
仕事戻らないと。じゃあね。」
「あ、ほんとだ。いかなきゃ~あ!紗都さん!今日はランチ、
会社の裏のパスタにしません?予約しときますよ?」
「うん。そうね。私、タラコクリームにサラダでお願い。」
「了解です!じゃあ、お昼に♪」
気づかなかった…気づかなかった?
髪を切った私に気づかなかったの?
目があった…気のせい?
でも…あの人といたのは事実…
今日は備品購入日だから外に出る
ついでに市役所に行こう…
会議室に入ると
「見苦しいものをお見せしてすいませんでした…」
一礼すると席に着く
「ふふっ…やっぱり気づきませんか?朝からバタバタでしたもんね。」
え?なに?
会議室の中を見回すと、部屋の隅に小さなテーブル
上にはポットやお揃いのマグカップ…
「あ…」
「気づきました?昨日のお詫びです。
ちなみに今日からラストまで、給湯室のお仕事は間宮さんが担当します。」
「え!なぜ間宮君が?」
「よく分からないですが、この件を平さんに相談した時、
間宮君がいて、残業セットのお礼とかなんとか…」
「お礼なんていいのに…」
「さっそく、コーヒーをいれてもらえませんか?
一ノ瀬さんもお好きな物をどうぞ。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
給湯スペースに行くと、小さめの箱が二つ
「神野さん、これは?」
「あ、それ。一つは一ノ瀬さんを癒せる方法を考えた結果。
もう一つは疲れていそうな一ノ瀬さんへの栄養剤ってとこですかね。」
箱を開けると、紅茶や日本茶のティーパック、インスタントスープまで…
もう一つの箱を開けると、可愛いチョコが並んでいた…
「!…ありがとうございます…」
複雑な気持ちでコーヒーを二人分入れて、神野のデスクに置く
横にチョコを置く
「チョコを一緒に欲しい時は先に言ってください。日本茶とは合わないと思うので。」
「ははっ、そうですね。明日、和菓子でも買ってきましょうか。」
「そんなに食べたら太っちゃいますよ(笑)」
「あ!やっと笑った!」
「え…」
「笑ってる方がいいですよ。まぁ…PC見てにやにやされても困りますけど(笑)」
「あれは!…ふふっ…たしかに気持ち悪いですよね(笑)」
なんか、肩の力が抜けた…
「さて…仕事しましょうか。」
各自、デスクにつくと、一気に静まり…
PCの音だけが響いた…
コンコン…
由宇が顔を出す
「紗都さん、時間ですよ♪」
「「あ~、もうそんな時間?」」
「へ?お二人、気が合いますね(笑)」
「そ、そんなことないわよっ」
財布を持って会議室を出る
パスタやに行っても食べる気にならない
大好きなたらこ…味がしない…
そりゃそうだよなぁ…
今から離婚しようって人がバクバク食べれるわけないか…
でも、さっきちょっと笑えたから…
もうちょっと頑張れるかな