Way to happiness
時間だとスタッフが迎えに来て
各自別室に促される
シンデレラタイムも終わりか・・・
着替えようと、自分の服を探してると
一条が入ってきた
「奥様、遅れましたが・・・
この度は結婚20年おめでとうございます。
お写真は後日、アルバムにしてお渡しいたしますが…
今回、私達も大変勉強になりました。
これからは結婚記念日のお手伝いも企画していこうと
スタッフと話しております。
こちらは旦那様からのプレゼントです。
ぜひ、これをお召しになってください。」
少し大きめの箱を差し出す
開けてみると、アイボリーのアンティックレースが広がっていた
手に取ると
オフショルダーの綺麗なワンピース
スタッフに手伝ってもらい、ドレスを脱ぐと
ワンピースに袖を通す
「素敵です…奥様…」
スタッフ達がぽーっとして紗都を見る
軽くメイクを直してもらい、壱弥の元に案内される
二人並んで一条達の前に立つと一条が一歩前に歩み出る
「改めまして、この度は結婚20年おめでとうございます。
今回、旦那様からお話をいただいた際、奥様への思いや
たくさんのお話を伺いました。
スタッフ一同、感動しました。
それで…スタッフ一同でお祝いを用意させて戴きました。
荷物になってしまいますが、受け取って戴けませんか?」
スタッフが大きめのかごを差し出す
かごいっぱいのお花の中に可愛い2匹のテディベアと
ペアウォッチが入っていた
「「ぇ・・・」」
「これからも変わらず、いえ、より一層お幸せに!!」
「「ありがとうございます」」
一条達に促され、建物を出ると
用意されたタクシーに乗り込む
行き先も伝えていないのにタクシーは走り出す
「こんな綺麗なワンピースまで…ありがとね、壱弥」
「前にアンティークレースは高いけど綺麗だって紗都言ってたろ」
「こんな綺麗なワンピース着たのにこのまま帰るのもったいないね」
「帰らないよ?これから綺麗な紗都を自慢する」
「え?どこ行くの?」
「紗都、降りて」
二人がタクシーを降りるとそこはearthの前
「earthで呑むの?」
「おいで、紗都」
手をつないでearthに入る
あれ・・・いつもの「いらっしゃい」が聞こえない・・・
「来た来た!!」
「遅~い!!」
パチパチパチパチパチパチ…
拍手が鳴り響く
なにこれ・・・
壱弥の元に歩み寄る創
「遅かったな。でも大成功ってとこか。
こっちも準備万端だから、早速始めるぞ!」
「おおおおおお~!!」
何?何?
なんでみんながいるの?
壱弥をみると
「びっくりした?とりあえず、あそこに座ろう。」
紗都の手をとり、歩き出す
拍手で見守るメンバーを見て疑問しかない
琥太郎に京香…由宇ちゃんと創・・・
所長と神野さん???
一番奥の席に座る
創が話し出す
「壱弥、紗都ちゃん、結婚20年、おめでとうございます!
これより、結婚20年式を始めます!
まずは幹事の挨拶…は俺!(笑)
この式は、俺が由宇ちゃんと話し合って
みんなに声かけました!
二人を本当に祝福したい人だけで集まって、お祝いしようって。
二人に世話になりっぱなしだから、感謝の意味も込めて!
結婚式も挙げてない二人だから、結婚式を味わってください!
まずは、新郎の一ノ瀬壱弥から一言…どうぞ!・・・ほら、壱弥!」
そんな話聞いてねぇぞ…と言わんばかりの顔で壱弥が立ちあがる
「・・・みなさん、今日は俺達の為に集まってくれてありがとうございます。
紗都と一緒になって20年、たくさんの事がありました。
その一つ一つ、みなさんにお世話になりました。感謝します。
「ありがとうございました」」
横を見ると紗都が一緒に頭を下げていた
二人で顔を上げると顔を見合わせ、ほほ笑むと
「「これからもよろしくお願いします!」」
二人で席に着く
「続きまして、新婦の会社の所長、平さんから一言を頂戴します。」
平さんがその場に立つ
「一ノ瀬さん、紗都、結婚20年おめでとう。
一ノ瀬さんにはうちの会社の建て替えの時にお世話になりました。
その時、紗都と出会って…あっという間に結婚して…
あれから20年、俺は紗都が暗い顔をしているのを見た事がない。
幸せなんだと安心して見守っていました。
紗都は、俺にとっては妹みたいな存在です。
一ノ瀬さんなら大丈夫だと思っています。
一ノ瀬さん、これからも・・・紗都と子供達をよろしくお願いします。
・・・今日は・・・おめでとうございました。」
泣きそうなのを我慢しながら席に着く
「…ぐすっ…ありがとっ…ぐずっ…ございます…」
号泣しながら紗都が頭を下げる
「みんな、壱弥達に言いたい事はたくさんあるんだけど
ひとりずつ話してたらきりが無いので
一人1ページずつの寄せ書きブックを作りましたので
後で読んでください。」
創が由宇に合図すると、由宇が壱弥に
綺麗な花やリボンがデコレーションされた本を手渡す
「ありがとぉぉぉっ…グズッ…グズッ」
「紗都さん、泣き過ぎですって(笑)」
「だってぇぇぇ…ぐずっ」
「続きまして…ここに集まった人たちの中には付き合いの長い人や
短い人、様々な人たちがいるので、聞くに聞けなかった質問を
受け付けたいと思います!質問のある方は挙手!!」
「はいはい!」
「はぁい♪」
数人の手があがる
「俺達の何に興味があるんだよ(笑)」
壱弥が笑っていると、創が
「はい!俺の可愛い由宇ちゃん!どうぞ!!」
「創さんってば//・・・プロポーズはどちらから、どんな感じだったんですか?」
「・・・ほれ、壱弥!答えろ!」
「えっと・・・プロポーズは…earthだったな・・・
紗都が色々いやな事続きで、落ち込みまくってて…
こいつ、紗都は器がちっちゃいのにその器持って走り回るような奴だから
すぐ転んで器ひっくり返して泣いてるような奴だから
俺の器はお前のよりはでかいからお前は俺の中にいろって・・・
ひっくり返しても俺がその器に必要な物だけ戻しておいてやるって...
だから安心してこの先ずっと俺の中で走り回ってろよって言ったんだ。
そしたら紗都は「プロポーズみたいね」って
プロポーズですよ?って言ったら泣いて・・・
紗都さん、返事は?って聞いたら
「お邪魔します。」ってさ。
それがプロポーズです。」
若い頃の壱弥を思い出す
今と変わらずかっこよかったな…
いや…今の方がかっこいいなぁ…
なんて思って思っていると
しーんとするみんな…
なんで?
「なんか・・・かっこいい・・・」
由宇が壱弥を見ながら言う
「ちょっと!由宇ちゃん!!」
創があわてて由宇に駆け寄る
みんなが我に返り笑っていると、琥太郎が大きな箱を持ってきた
創とこそこそ話して、箱を壱弥達の前に置く
創が
「お二人さんにお届け物だって。開けてみて。」
壱弥が箱を開けると
大きなスクエアのチョコケーキ
プレートには
「結婚20年 おめでとうございます」
へ?届け物って誰から?
壱弥を見ると、
「いや…俺じゃない」
創を見ると
「カードを読ませていただきます。
”今日は結婚20年おめでとうございます。
この度は、我が社をご利用いただきありがとうございました。
一ノ瀬さんご夫婦のおかげで何年かぶりに主人に口説かれ、
今デート中です。きっかけを作って戴きありがとうございます。
私達の感謝の気持ちです。みなさんで召し上がってください。
末永くお幸せに・・・一条”」
あの二人、デート中に手配してくれたんだ・・・
「これからは琥太郎の料理とお酒を思う存分都楽しみください。
ケーキも切り分けてお配りします。」
創の一言で各自お酒を注ぎ合い、談笑を始める
壱弥達の所にも次々にお酒を注ぎに来る人、
プレゼントを渡しに来る人と
入れ替わり立ち替わり・・・
「ありがとう…ありがとう…」
嬉しいお酒が呑んでも呑んでも足されていく
ふと横を見ると壱弥がいない
探すと少し離れた場所で所長と話していた
紗都の元に京香が来る
「紗都・・・おめでとう・・・
紗都が幸せで私、本当に嬉しい・・・」
「京香・・・ありがとう・・・」
「紗都…私も幸せになれるかしら・・・」
「なれるわよ!ならなきゃだめ!」
「じゃあ、あの人、紹介して?」
「へ?あの人?」
京香が指さす先には…
創と由宇と話す神野
「神野さん?!」
「神野さんっていうのねぇ…素敵・・・」
「神野さんは・・・ま、いっか。
神野さんはうちの会社の取引先の人だから、
京香が気にいったんなら、自分で頑張って!
協力はするけど、たいした事は出来ないと思うよ?」
「私の魅力で頑張るわ~っ」
スキップで消えていった京香
そうね・・・みんな、みんな幸せになってほしい…
私よりもっともっと幸せになってほしい・・・
各自別室に促される
シンデレラタイムも終わりか・・・
着替えようと、自分の服を探してると
一条が入ってきた
「奥様、遅れましたが・・・
この度は結婚20年おめでとうございます。
お写真は後日、アルバムにしてお渡しいたしますが…
今回、私達も大変勉強になりました。
これからは結婚記念日のお手伝いも企画していこうと
スタッフと話しております。
こちらは旦那様からのプレゼントです。
ぜひ、これをお召しになってください。」
少し大きめの箱を差し出す
開けてみると、アイボリーのアンティックレースが広がっていた
手に取ると
オフショルダーの綺麗なワンピース
スタッフに手伝ってもらい、ドレスを脱ぐと
ワンピースに袖を通す
「素敵です…奥様…」
スタッフ達がぽーっとして紗都を見る
軽くメイクを直してもらい、壱弥の元に案内される
二人並んで一条達の前に立つと一条が一歩前に歩み出る
「改めまして、この度は結婚20年おめでとうございます。
今回、旦那様からお話をいただいた際、奥様への思いや
たくさんのお話を伺いました。
スタッフ一同、感動しました。
それで…スタッフ一同でお祝いを用意させて戴きました。
荷物になってしまいますが、受け取って戴けませんか?」
スタッフが大きめのかごを差し出す
かごいっぱいのお花の中に可愛い2匹のテディベアと
ペアウォッチが入っていた
「「ぇ・・・」」
「これからも変わらず、いえ、より一層お幸せに!!」
「「ありがとうございます」」
一条達に促され、建物を出ると
用意されたタクシーに乗り込む
行き先も伝えていないのにタクシーは走り出す
「こんな綺麗なワンピースまで…ありがとね、壱弥」
「前にアンティークレースは高いけど綺麗だって紗都言ってたろ」
「こんな綺麗なワンピース着たのにこのまま帰るのもったいないね」
「帰らないよ?これから綺麗な紗都を自慢する」
「え?どこ行くの?」
「紗都、降りて」
二人がタクシーを降りるとそこはearthの前
「earthで呑むの?」
「おいで、紗都」
手をつないでearthに入る
あれ・・・いつもの「いらっしゃい」が聞こえない・・・
「来た来た!!」
「遅~い!!」
パチパチパチパチパチパチ…
拍手が鳴り響く
なにこれ・・・
壱弥の元に歩み寄る創
「遅かったな。でも大成功ってとこか。
こっちも準備万端だから、早速始めるぞ!」
「おおおおおお~!!」
何?何?
なんでみんながいるの?
壱弥をみると
「びっくりした?とりあえず、あそこに座ろう。」
紗都の手をとり、歩き出す
拍手で見守るメンバーを見て疑問しかない
琥太郎に京香…由宇ちゃんと創・・・
所長と神野さん???
一番奥の席に座る
創が話し出す
「壱弥、紗都ちゃん、結婚20年、おめでとうございます!
これより、結婚20年式を始めます!
まずは幹事の挨拶…は俺!(笑)
この式は、俺が由宇ちゃんと話し合って
みんなに声かけました!
二人を本当に祝福したい人だけで集まって、お祝いしようって。
二人に世話になりっぱなしだから、感謝の意味も込めて!
結婚式も挙げてない二人だから、結婚式を味わってください!
まずは、新郎の一ノ瀬壱弥から一言…どうぞ!・・・ほら、壱弥!」
そんな話聞いてねぇぞ…と言わんばかりの顔で壱弥が立ちあがる
「・・・みなさん、今日は俺達の為に集まってくれてありがとうございます。
紗都と一緒になって20年、たくさんの事がありました。
その一つ一つ、みなさんにお世話になりました。感謝します。
「ありがとうございました」」
横を見ると紗都が一緒に頭を下げていた
二人で顔を上げると顔を見合わせ、ほほ笑むと
「「これからもよろしくお願いします!」」
二人で席に着く
「続きまして、新婦の会社の所長、平さんから一言を頂戴します。」
平さんがその場に立つ
「一ノ瀬さん、紗都、結婚20年おめでとう。
一ノ瀬さんにはうちの会社の建て替えの時にお世話になりました。
その時、紗都と出会って…あっという間に結婚して…
あれから20年、俺は紗都が暗い顔をしているのを見た事がない。
幸せなんだと安心して見守っていました。
紗都は、俺にとっては妹みたいな存在です。
一ノ瀬さんなら大丈夫だと思っています。
一ノ瀬さん、これからも・・・紗都と子供達をよろしくお願いします。
・・・今日は・・・おめでとうございました。」
泣きそうなのを我慢しながら席に着く
「…ぐすっ…ありがとっ…ぐずっ…ございます…」
号泣しながら紗都が頭を下げる
「みんな、壱弥達に言いたい事はたくさんあるんだけど
ひとりずつ話してたらきりが無いので
一人1ページずつの寄せ書きブックを作りましたので
後で読んでください。」
創が由宇に合図すると、由宇が壱弥に
綺麗な花やリボンがデコレーションされた本を手渡す
「ありがとぉぉぉっ…グズッ…グズッ」
「紗都さん、泣き過ぎですって(笑)」
「だってぇぇぇ…ぐずっ」
「続きまして…ここに集まった人たちの中には付き合いの長い人や
短い人、様々な人たちがいるので、聞くに聞けなかった質問を
受け付けたいと思います!質問のある方は挙手!!」
「はいはい!」
「はぁい♪」
数人の手があがる
「俺達の何に興味があるんだよ(笑)」
壱弥が笑っていると、創が
「はい!俺の可愛い由宇ちゃん!どうぞ!!」
「創さんってば//・・・プロポーズはどちらから、どんな感じだったんですか?」
「・・・ほれ、壱弥!答えろ!」
「えっと・・・プロポーズは…earthだったな・・・
紗都が色々いやな事続きで、落ち込みまくってて…
こいつ、紗都は器がちっちゃいのにその器持って走り回るような奴だから
すぐ転んで器ひっくり返して泣いてるような奴だから
俺の器はお前のよりはでかいからお前は俺の中にいろって・・・
ひっくり返しても俺がその器に必要な物だけ戻しておいてやるって...
だから安心してこの先ずっと俺の中で走り回ってろよって言ったんだ。
そしたら紗都は「プロポーズみたいね」って
プロポーズですよ?って言ったら泣いて・・・
紗都さん、返事は?って聞いたら
「お邪魔します。」ってさ。
それがプロポーズです。」
若い頃の壱弥を思い出す
今と変わらずかっこよかったな…
いや…今の方がかっこいいなぁ…
なんて思って思っていると
しーんとするみんな…
なんで?
「なんか・・・かっこいい・・・」
由宇が壱弥を見ながら言う
「ちょっと!由宇ちゃん!!」
創があわてて由宇に駆け寄る
みんなが我に返り笑っていると、琥太郎が大きな箱を持ってきた
創とこそこそ話して、箱を壱弥達の前に置く
創が
「お二人さんにお届け物だって。開けてみて。」
壱弥が箱を開けると
大きなスクエアのチョコケーキ
プレートには
「結婚20年 おめでとうございます」
へ?届け物って誰から?
壱弥を見ると、
「いや…俺じゃない」
創を見ると
「カードを読ませていただきます。
”今日は結婚20年おめでとうございます。
この度は、我が社をご利用いただきありがとうございました。
一ノ瀬さんご夫婦のおかげで何年かぶりに主人に口説かれ、
今デート中です。きっかけを作って戴きありがとうございます。
私達の感謝の気持ちです。みなさんで召し上がってください。
末永くお幸せに・・・一条”」
あの二人、デート中に手配してくれたんだ・・・
「これからは琥太郎の料理とお酒を思う存分都楽しみください。
ケーキも切り分けてお配りします。」
創の一言で各自お酒を注ぎ合い、談笑を始める
壱弥達の所にも次々にお酒を注ぎに来る人、
プレゼントを渡しに来る人と
入れ替わり立ち替わり・・・
「ありがとう…ありがとう…」
嬉しいお酒が呑んでも呑んでも足されていく
ふと横を見ると壱弥がいない
探すと少し離れた場所で所長と話していた
紗都の元に京香が来る
「紗都・・・おめでとう・・・
紗都が幸せで私、本当に嬉しい・・・」
「京香・・・ありがとう・・・」
「紗都…私も幸せになれるかしら・・・」
「なれるわよ!ならなきゃだめ!」
「じゃあ、あの人、紹介して?」
「へ?あの人?」
京香が指さす先には…
創と由宇と話す神野
「神野さん?!」
「神野さんっていうのねぇ…素敵・・・」
「神野さんは・・・ま、いっか。
神野さんはうちの会社の取引先の人だから、
京香が気にいったんなら、自分で頑張って!
協力はするけど、たいした事は出来ないと思うよ?」
「私の魅力で頑張るわ~っ」
スキップで消えていった京香
そうね・・・みんな、みんな幸せになってほしい…
私よりもっともっと幸せになってほしい・・・