Way to happiness
壱弥達がお寿司を楽しんでいると
紗都の服が引っ張られる

「んん?」

引っ張られた服の先を見ると
劇的に可愛い女の子

「座る~」

あまりの可愛さに紗都の隣に座らせると
壱弥が

「え?どっから来た?」

「ナンパされた(笑)可愛いねぇ」

「あ~!!凛たん!来たの?あれ?ママは?」

宮さんが一気に溶けていく…(笑)

厨房から、凛そっくりの(逆か(笑))女の人が入ってくる

「凛ってば!ママを置いてかないでよ~あ!初めまして、真瑚です。」

壱弥達に気づいて笑顔で頭を下げる

真瑚の後ろから真っ赤な顔の理一が

「嫁の真瑚と娘の凛です・・・」

と紹介する

「俺、壱弥です。こっちが嫁の紗都。もう少しで娘達も来ます」
と壱弥も挨拶する

凛は紗都の方を見てにこにこしている

紗都が
「凛ちゃんは何歳?」
と聞くと
「3さい~」と指を見ながら3本指を立てた

「おねえちゃんのお名前は?」と聞かれ

壱弥に「お姉ちゃんだって(笑)」と自慢しつつ

「紗都って言います。凛ちゃんよろしくね」

と握手すると

「さとちゃ、よろしく~」
と破壊的な笑顔を見せる

こりゃ、溶けるわ(笑)

「このお兄さん(笑)は壱弥って言うの。仲良くしてくれるかな?」

「いちゃ?いちゃく?よろしく~」

「難しかったか(笑)」

みんなで大爆笑



「着いた~~~!!!」
「小都、早いって!」

ぜいぜい息を切らす李都小都が入ってきた

李都は呼吸と身なりを整えると壱弥達を見つけ

「お待たせ♪」

小都はさっさと壱弥の横に歩み寄ると

「早く!お姉ちゃん!・・・初めまして。姉の李都と
次女の小都です。お邪魔します。」

頭を下げる

そこまでは良かった・・・
頭を下げた下に凛がいて、どアップでご対面

「うああ!」
「こんにちわ~」

びっくりする小都とちゃんと挨拶する凛

李都が

「騒がしくてすいません。小都、こんな小さい子が挨拶してるんだから
挨拶は?」

「あ、あ、こんにちわ~小都です。よろしくね?」

「凛たんです♪よろしく~」

二人で頭を下げあう

みんな大笑い

李都が凛の前に膝まづくと

「李都です。仲良くしてくれるかな?」
「わぁ!なな先生みたい!よろしく~」
「なな先生?」

真瑚が笑いながら

「そうね。なな先生みたい。凛の保育園の先生なの。
なな先生も髪の毛がクルンクルンだから。」

毛先をクルクルさせながら説明する

「凛、なな先生じゃなくて李都お姉ちゃんよ。」

「いとお・・・」
「李都でいいよ(笑)」
「いとちゃ!!」

「小都も小都でいいよ(笑)」
「おとちゃ!」

「「なんかのお茶みたい」」

もう、今日は何回笑えばいいんだろう。
明日はきっと腹筋が筋肉痛・・・


「さて、そろそろじぃじとばぁばも紹介してくれる?」

凜が自慢げに宮さんを指差し

「凜のじぃじ!かっこいいの!」

「凜たんのじぃじの宮さんです!」

凜に紹介され、かっこいいとまで言われて
張り切って自己紹介する宮さん

「は、じめまして・・・李都です」「小都です」
苦笑いの二人

「凜のばぁば!可愛いの!」

「凜のばぁばの雪乃です。李都ちゃん、小都ちゃん、よろしく~」

こんな綺麗な人を可愛いとは…(笑)
雪乃も爽やかな笑顔で挨拶すると自慢げに宮さんを見る

「「よろしくお願いします」」

「凜のパパとママ!パパはぎゅ~するの。ママはちょうちょさん!」

「ぎゅ~?ちょうちょ?」

宮さんと雪乃は涙流して笑ってる

真瑚が笑いながら

「わかりませんよね、ごめんなさい。凛は
”パパはお寿司をぎゅ~って握る人”って言いたいのよね(笑)
”ママはいろんなお花を行ったり来たりしてます”だよね(笑)
私はお花屋さんなんです。3丁目に小さなお花屋さんがあるでしょう?
そこで花から花へ飛んでます(笑)」

凛が真瑚の周りをクルクル回りながら

「ちょうちょさん♪ちょうちょさん♪」

と、楽しそう

ふとカウンターを見ると、
寿司も握らず、下を向きながら雪乃と話してる宮さん

「俺だってぎゅ~するじゃねぇか・・・」
「あなたは引退したんでしょう?これからは好きな人だけに
ぎゅ~してあげたらいいじゃないの。
ほら、凛たんがお寿司待ってるんじゃない?」
「そ、そうか?よし!凛たんの好きな玉子でも握ってやろうかな♪」

立ち直りはやっ!
雪乃さん、やっぱり長年連れ添ってるだけあって扱いがうまいなぁ・・・

玉子の握りを小さめに握り、可愛いお皿に乗せると
カウンターの向こう側に置きながら

「凛たん♪大好きな玉子の…「凛!くまさんできたぞ」

理一が同じくカウンターにお皿を置く

そこにはくまさんの巻きずしが一切れ

みんな、くまさんを見て

「「「おおおおお~~~~!」」」

「くましゃ、くましゃ!」

宮さん撃沈…

雪乃と真瑚、苦笑い…

理一は気にもとめず、また何やら作り始めた

紗都が何か気の効いた言葉をかけようと考えていると

カウンターの宮さんに小都が

「私も玉子・・・もらっていいですか?」

「え?…あ、玉子?玉子!!そうか!小都ちゃんも玉子食べたいか!!
そうだよなぁ…紗都ちゃんが娘なら小都ちゃんは孫だもんなぁ!
待ってなぁ!今、おいしい玉子を…」

ナイス!小都!

カウンターに玉子の握りを乗せながら

「小都ちゃん、じぃじって呼んでもいいんだぞ?」

「あ・・・ありがとうございます」

引きつりながら食べる小都

それを見た李都が

「小都、ずるい!私も食べたい!え~っと、いいですか?」

と、小都の隣に座る

「じぃじ、モテモテだわ~握り甲斐があるわ~」

笑顔でどんどん握り始める宮さん

「孫が増えるって幸せね、あなた」

と、雪乃は微笑む

「息子に娘に孫が勢ぞろいだ!幸せすぎて笑いがとまんねぇな!」



壱弥と目が合う

二人とも考えることは一緒



「家族が増えるって幸せだよね」
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