Way to happiness
*3*
午後の業務開始のチャイムが鳴ると同時に
神野がミーティングルームに入ってくる。
「お疲れ様です。段ボールは全て開封済みなので
必要な箱の指示をお願いします。
しばらく必要のない箱はまとめて閉じておきますので。
それと、パソコン関係とすぐに必要と思われる資料の箱は
こちらにまとめて台車に乗せてありますので
確認お願いします。」
紗都がチャイムが鳴る前に準備しておいたことを伝えると
神野があっけにとられた顔で
「え…全部中身を確認したんですか?」
「一緒に確認した方がよかったですか?
手間がかかると思いまして…」
「いや、ありがたい。そこまでしてもらえるとは
思ってなかったもので…さっそく確認します。」
「では、私はパソコン関係を会議室へ…」
「わかりました。」
紗都が台車を押して会議室を出る
会議室に入るとデスクの配置や配線を用意して
さっさとセットアップする
紗都のパソコンも運び込みセットすると
資料の入った段ボールを開き、これもまた
種類別に展示、書類の収納場所の確保、
当分使わない資料は元の段ボールに戻せるように用意、
そして自分のパソコンで段ボールのラベルの作成まで
終えると、ミーティングルームに戻る
「こちらは終わりましたので、手伝いますね。」
作成したラベルとマジックを近くの段ボールの上に置く
「あの…これは?」
「あ、段ボールの中身わからないと大変だと思いまして。
言ってください。ラベル書いて貼っておきますから。」
「はぁ…なるほど。そうですね。じゃぁ、この箱は「契約関係」
これは「過去の使用例」後は…」
「はい…はい…」とすばやく記入しては貼り付けていく
大量の段ボールは3時間で片付いてしまった
クタクタの神野に冷たいお茶のペットボトルを差し出す紗都
「お疲れ様です。どうぞ」
少し目を見開いたが無言で受取り、一気に半分まで飲み干すと
「すいません。こうゆう作業は苦手で…
ほとんど一ノ瀬さんにやらせてしまいました…」
「いえ…大丈夫ですよ。私はこうゆう作業が毎日あるので
慣れてます。これから1週間、なんでも言ってくださいね。」
少し笑顔で答えると
「今日はセッティングだけで1日終わると思ってました…
ありがとうございます。」
神野も小さく笑顔で返す
ぁ…笑った…
ぇ…私、ちょっとドキッてした?
やだ、違う、そんな訳ない…
「もうすぐ終わる時間ですよね。一ノ瀬さん、これから
すぐ帰宅しないとだめですか?」
「え?!ぁ…はぃ…今日は朝から雨だったので
夫が迎えに…」
「そうですか…ラベルのお礼というか…お近づきに
食事でもと思ったんですか…」
「いえ、お礼なんて…お気になさらないでください。
気持ちだけ…ありがとうございます。」
動揺が治まらない紗都は焦りながら帰宅準備を始める
「旦那さんが羨ましいな…」
「ぇ…?」
「なんでもないです。明日からよろしくお願いしますね。
お疲れさまでした。」
聞き取れなかった言葉が気になったが
時計を見ると、壱弥が到着する時間だったので
「お疲れさまでした」
一礼して会議室を後にする
会社を出ると壱弥の車…
「ただいま…」
助手席に乗り込む
「お帰り。子供達の晩御飯は作ってきたから
夜、出かけよう。」
「昼間の話?」
「創が壊れた…今、家で李都に怒られてる(笑)」
はぁ…とりあえず、由宇ちゃんにlineして
どこまで話していいか、確認しなきゃ…
神野がミーティングルームに入ってくる。
「お疲れ様です。段ボールは全て開封済みなので
必要な箱の指示をお願いします。
しばらく必要のない箱はまとめて閉じておきますので。
それと、パソコン関係とすぐに必要と思われる資料の箱は
こちらにまとめて台車に乗せてありますので
確認お願いします。」
紗都がチャイムが鳴る前に準備しておいたことを伝えると
神野があっけにとられた顔で
「え…全部中身を確認したんですか?」
「一緒に確認した方がよかったですか?
手間がかかると思いまして…」
「いや、ありがたい。そこまでしてもらえるとは
思ってなかったもので…さっそく確認します。」
「では、私はパソコン関係を会議室へ…」
「わかりました。」
紗都が台車を押して会議室を出る
会議室に入るとデスクの配置や配線を用意して
さっさとセットアップする
紗都のパソコンも運び込みセットすると
資料の入った段ボールを開き、これもまた
種類別に展示、書類の収納場所の確保、
当分使わない資料は元の段ボールに戻せるように用意、
そして自分のパソコンで段ボールのラベルの作成まで
終えると、ミーティングルームに戻る
「こちらは終わりましたので、手伝いますね。」
作成したラベルとマジックを近くの段ボールの上に置く
「あの…これは?」
「あ、段ボールの中身わからないと大変だと思いまして。
言ってください。ラベル書いて貼っておきますから。」
「はぁ…なるほど。そうですね。じゃぁ、この箱は「契約関係」
これは「過去の使用例」後は…」
「はい…はい…」とすばやく記入しては貼り付けていく
大量の段ボールは3時間で片付いてしまった
クタクタの神野に冷たいお茶のペットボトルを差し出す紗都
「お疲れ様です。どうぞ」
少し目を見開いたが無言で受取り、一気に半分まで飲み干すと
「すいません。こうゆう作業は苦手で…
ほとんど一ノ瀬さんにやらせてしまいました…」
「いえ…大丈夫ですよ。私はこうゆう作業が毎日あるので
慣れてます。これから1週間、なんでも言ってくださいね。」
少し笑顔で答えると
「今日はセッティングだけで1日終わると思ってました…
ありがとうございます。」
神野も小さく笑顔で返す
ぁ…笑った…
ぇ…私、ちょっとドキッてした?
やだ、違う、そんな訳ない…
「もうすぐ終わる時間ですよね。一ノ瀬さん、これから
すぐ帰宅しないとだめですか?」
「え?!ぁ…はぃ…今日は朝から雨だったので
夫が迎えに…」
「そうですか…ラベルのお礼というか…お近づきに
食事でもと思ったんですか…」
「いえ、お礼なんて…お気になさらないでください。
気持ちだけ…ありがとうございます。」
動揺が治まらない紗都は焦りながら帰宅準備を始める
「旦那さんが羨ましいな…」
「ぇ…?」
「なんでもないです。明日からよろしくお願いしますね。
お疲れさまでした。」
聞き取れなかった言葉が気になったが
時計を見ると、壱弥が到着する時間だったので
「お疲れさまでした」
一礼して会議室を後にする
会社を出ると壱弥の車…
「ただいま…」
助手席に乗り込む
「お帰り。子供達の晩御飯は作ってきたから
夜、出かけよう。」
「昼間の話?」
「創が壊れた…今、家で李都に怒られてる(笑)」
はぁ…とりあえず、由宇ちゃんにlineして
どこまで話していいか、確認しなきゃ…