たいせつなもの



ゴホッゴホッ…
苦しい…



「はしゴホッゴホッもとゴホッ


せゴホッんせゴホッゴホッいゼィゼィ…」



「喋らなくていいよ。


大丈夫。



じゃあ点滴いれるね?」



チクッ




段々落ち着いてきた…



「ゴホッ… ゴホッ…


もう大丈夫。」



「落ち着いたね。



ちょっと聴診させてね?



ん…はい、おわり。



今日はゆっくりしてね。
検査しようと思ったけど今日はしないから。」



「は、はい…」



「結衣?


辛くなったらすぐに言うんだよ?



迷惑だなんて思ってないからね。」



蓮先生にはなんでもお見通しなんだね。



「はい、橋本先生ありがとうございます。」




「結衣、敬語で話さなくていいよ。


それに橋本先生って…先生悲しいな〜」



えっ…?



「じゃ、蓮先生…


ありがとう。」



「いえいえ!


じゃあ何かあったらナースコールしてね!」


そう言うと仕事にいってしまった。





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