禁断ノ恋
ぼんやりしながら歩いていたら、目の前に大きな神社があった。
夜中の神社は灯りがなく、いつも暗闇の地界にいる紅蘭さえ、怯えながら見つめていた。
「…今日はもう遅いから……ここで休もう…かな……」
今さら地界に帰ったって怒られる。ならば、明日帰って怒られた方がいい。
そんなことを思いながら、一歩…進む。
もう一歩……もう一歩…もう一歩、もう一歩と、だんだん普通のペースで歩いていけるようになった。
慣れてきた紅蘭は、さっそく寝床を探し、羽を使って樹木の上へ行き…5秒もしないうちに眠りについた。