禁断ノ恋

うっすらと照る日光に目が覚めた。


今は…朝の7時頃だろうか。

昨日誰一人いなかった道路に、ランドセルを背負った小学生や、バッグを持って走っている中学生と高校生など、たくさんの人間たちが登校していた。

少し羨ましく思いながら、羽を羽ばたかせて地面に降りた。


「我の世界を繋ぐ地界への道よ、開け」


紅蘭は地界へ帰ろうと呪文を唱えたが、闇の道が…できない。


「あ…れ…?地界への道よ、開け! 開け…開けっ‼︎」


何度やっても、道はできない。

パニック状態になった紅蘭は、ひたすら唱え続けるばかりだった。
< 13 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop