禁断ノ恋
うっすらと照る日光に目が覚めた。
今は…朝の7時頃だろうか。
昨日誰一人いなかった道路に、ランドセルを背負った小学生や、バッグを持って走っている中学生と高校生など、たくさんの人間たちが登校していた。
少し羨ましく思いながら、羽を羽ばたかせて地面に降りた。
「我の世界を繋ぐ地界への道よ、開け」
紅蘭は地界へ帰ろうと呪文を唱えたが、闇の道が…できない。
「あ…れ…?地界への道よ、開け! 開け…開けっ‼︎」
何度やっても、道はできない。
パニック状態になった紅蘭は、ひたすら唱え続けるばかりだった。