禁断ノ恋

意味がわからない突然の無妖力状態と、地界に帰れない恐怖で、紅蘭は崩れるようにその場に座った。


__ぽたっ…ぽたっ…__と、紅蘭の頬を…何か冷たい雫が伝った。


一度も流したことがなかった、涙。



「え…?なんっ…で…涙…なんか……が…っ…!」



紅蘭の目から溢れ出る雫はとまらない。


雨が降っているかのように…次々と零れ落ち、乾いた砂利を濡らしていく。
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