禁断ノ恋
心臓が、高鳴る。
心配そうに覗く少年に…心を奪われた。
「紅くて…綺麗な姿だな……。四神の朱雀みたいだ…」
四神? 朱雀? …と思ったが、少年の一言一言が脳裏に刻まれていく。
「私は神様じゃなくて…妖怪、だよ……。紅雀っていう、紅い孔雀の…」
初対面の、しかも…恋に落ちてしまった少年に…、言ってしまってよかったのだろうか。
でも…今は、彼しか頼れない。
こうやって話せるのも…彼しかいない。