シンデレラの結末
「ほら!!!!起きなさいもう出るわよ!!!!!!!」
最後まで起きないのは、タケ君と優生。
昨日はタケがこっちで寝ろよ、俺はさなと寝るからと言い出して一緒に寝たもののタケ君の寝相の悪さで眠れなかった僕は、代わりに優生の部屋で寝た。
ぼんやりと起きてきて、慌ただしく支度をする二人をみると、優生の家で朝まで練習していたことを思い出させる。
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「昨日も言ったけど、まず音楽雑誌の撮影と取材。3人はこっち、優生はここでこの服に着替えて待ってて。」
全員爽やかな以上に身を包んで、メイクさんにメイクもしてもらって撮影が始まった。
カメラマンさんの指示通りに動くのは難しくて何度も何度も髪やメイクを整えてもらいながら撮る。
次は取材。
プロフィールを聞かれたり、趣味とか特技とかがない私には難しかった。
「結成のきっかけは?」
「タケ君がてきとうに呼びかけたメンバー。」
「最初は気まずかったな(笑)」
「だってお前らしゃべらねんだもん(笑)」
「知らない人だったしな!!」
「優生は緊張していまみたいに全く話さないし。」
「だ、だって、もうなんか緊張とれなくて!!」
こんな日常会話みたいなものが雑誌になるのかと考えながら仕事を終える。
次は音楽番組だ。
「結成はタケさんがてきとうに集められたんだとか?」
「いや、違うんですよ、みんなそういうんですけどね、てきとうは誤報です。これが芸能人かー!!」
タケはすごい。
初めてのテレビ収録でも笑いをとる。
「では、歌っていただきましょう。The Milktea Companyでaloud。」
曲が始まれば、後は楽しむだけ。
演奏中は緊張よりも楽しいが優先できる時間だった。
収録を終えると次は握手会の打ち合わせ。
握手会は明後日のCD発売日に、池袋、渋谷、新宿にあるCDショップを回って、買ってくれた方と握手する。
みんな買ってくれるだろうか。
そんな不安はあったが、4人でなら大丈夫な気がした。
明日もまた、取材、収録、打ち合わせがぎっしり詰まっているという。