パパは女好き







「おい、コイツは俺の女だ
気安く話しかけんな」



『俺の女……?』












豊は私の肩を抱き自分の側に寄らせ

男を鋭く睨んでいた












ゆ、豊……////












『うわー、君彼氏いるの?
まあ、彼氏いても気にしないけど……って!

ちょっ、何その子!!』













男は、豊の睨みが効かないのか
へらへらと笑い続けていたのだが

豊が抱いていた夢ちゃんを見た瞬間
私と豊にグイと近づき、豊もあまりの近さに驚いていた












『うわー、超可愛いッ!!
何この子!!マジ可愛い!!

絶対女の子だよね!?
ねっ!』





「えっ……?う、うん」





『やっぱり〜!
マジ可愛い〜////

さ、触っていい!?
てか、抱かせて!!』





「ちょっ、お、おい!」












男は、目をキラキラさせて豊が抱いている夢ちゃんを奪おうとした













「ねぇ……何してんの」





「あっ、や、柳沢さ………」


「聖司……」













凄く低い声が聞こえ、私と豊は後ろを見ると…

柳沢さんがニコリと笑って立っていた



ニコリと笑っていたのだが……

柳沢さんの周りから黒いオーラが出ている気がした













や、柳沢さん……?

な、なんか……こ、怖いっ!!













「ねぇ……何してんのかって聞いてるんだけど?」




『うわっ、な、何だよ。いきなり!』














柳沢さんは、夢ちゃんを奪おうとしていた男の手を掴み笑って言っていた













「俺のものに汚い手で触らないでくれるかな?」




「お前のじゃねぇだろ……」













豊も柳沢さんの黒いオーラに気づいたみたいで
いつものように強くは言わなかった




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