劣等生の秘め事
「誰にも…言わないでください…」
学ランに赤いTシャツ。明るい茶髪。
そんな校則丸無視の結城が土下座しながら体を震わせている。ぞわっとする。
「変態もいいとこだよね? 寝てる女子にキスなんてしちゃって」
「おっしゃる通りです」
「これ、ばらされたくないよね?」
「もちろんです」
「私のお願い聞いてくれる?」
「なんでしょうか」
「……吉田結弦の秘密を教えて」
「無理です。マジで殺されます」
「へぇ? コレ新聞載せちゃうよ?」
「くっ…」
結城は悔しそうに、懐から写真を取り出した。