劣等生の秘め事
ーーー


「ぶちょーさん、ぶじでなにより!」

「あは…ありが、とう」

三橋が抱きついてきた。



劣等生組は私を助けてくれた。

彼らを陥れようとしていた私を。
見捨てても当然の私を。


それと比べて、私は一体何をしているのか。
三橋が言っていたヒーローの姿が、今の私にあるだろうか。

……いや、あるわけない。

< 45 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop