silver wattle.゚・*.
コンビニへ向かうまで少しの沈黙が流れた。
「あのさ…」「あのさ!」
「あ、ごめん!」
二人の声が重なり、お先にどうぞとサク君は笑った。
今日のサク君の笑顔は少し無理しているみたいで見ていて痛々しい。
「ごめんね。…あたしあの日見ちゃったんだ。サク君と千代ちゃんが抱き合ってるの…。」
あたしがそう言うとサク君は少し考えて
「そっか。」
とだけ言った。
そして少し黙って、サク君は語り始めた。
「…千代の奴さ、担任の京極先生が好きなんだとさ。先生に婚約者がいるって…そう知ってるのに、それでも先生と一緒ならなんでもいいって。それって要はさ、先生の愛人でいい、浮気の手伝いをしてもいいって言ってるってことだよな。…そんなの汚ぇよ…!」
そう言っているサク君が1番辛そうで、苦しそうで見ていられなかった。
「そんな事言っちゃダメ!!!!」
思った以上に大きな声がでて、サク君は驚いてこちらを見る。
「…千代ちゃんのことそんな悪く言っちゃダメだよ…。
サク君、千代ちゃんが…好きなんでしょ?」