silver wattle.゚・*.
「…遊ぶって何するの?」
私の部屋へ行くと先生は私と向き合って座った。
「おしゃべりしよう!」
「…え。私、別に話すことなんて…。」
本当に話すことなんて何も無い。
だって、私には何もないんだから。
「千代子ちゃんはさ考えすぎなんだよ〜。好きな食べ物とか、好きな人とかなんだっていいんだよ!!」
それなら…。
「…私は先生のことが知りたい。」
「俺のこと?」
「うん。私なんかに優しくしてくれる先生の事が知りたい。」
私がそう言うと、先生は少し戸惑ってから、照れくさそうに笑った。
「…いいよ。俺の何が知りたいの?」
「どうして私の家庭教師を引き受けたの?」
1番最初に思った疑問。
お父さんは少し前に
「私はダメな子だから誰も私に勉強を教えたがらない。教えてほしいならもっと賢くなりなさい。」
と言っていた。
それなのに彼は私の家庭教師を引き受けてくれた。