silver wattle.゚・*.
あれから4年と少しが立ち、中学校最後の年となった。
今は受験シーズンで、どこもかしこも問題集を持った学生で溢れている。
「秋弥!!」
「千代子ちゃん、先生と呼びなさいって言ってるだろ?」
秋弥はあれから私に勉強の他にもたくさんのことを教えてくれた。
「そんなことより今回のテストも学年1位だったよ!!」
私は秋弥のおかげですっかり『役立たず』ではなくなっていた。
そして、秋弥に対する新しい気持ちも芽生えていた。
「お!偉いな!!先生をやってる甲斐があるよ。」
秋弥はそう言ってわたしの頭を優しく撫でた。
秋弥の手が触れた部分が熱を帯びる。
私は生まれて初めて『恋』という感情を覚えた。
「ところで千代子ちゃん。突然なんだけどね…。」
「うん!なになに??」
そう言いかけた秋弥の表情は少し暗くて、嫌な予感がした。