silver wattle.゚・*.


「えと、1週間ぶりかな?」



そう言って、部屋に入ってきた秋弥はなんだか少し痩せていて、ちゃんと食べてるのか心配になる。



「…うん。」



私も秋弥も気まずそうに目を逸らし、うまく話が進まない。



そして、少しの沈黙が流れ、更に気まずい空気が流れる。



…別れてほしいって言えばいいだけなのに、なのになかなか言い出すことが出来ない。



「「あの!!」」



勇気を出して話を切り出そうとすると、秋弥と声が重なってしまった。



「…あー、秋弥からどうぞ。」



あわよくば、秋弥から別れ話をしてくれたら…と思い、秋弥に話を譲る。



「じ、じゃあ、俺から話すよ。」



秋弥は重い口をこじ開けるように、少しずつ、話をし始めた。



そんな秋弥の一言一言につい反応してしまう。



いつ別れ話を言われるか…。



そんな事ばかり考えてしまう。



すると秋弥は突然扉の方を向いて



「話す前に…恋(レン)、入ってきて。」



誰かを呼んだ。



…恋?



そして、扉からは



「失礼致します。初めまして。恋と申します。」



と一人の可愛らしい女の人が入ってきた。



…なんだか見たことがある気がする。



どこで見たんだろ…。



…!…この人確か…



「夏祭りの時の人だ。」


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