わたしの可愛い旦那様
わたしは平静を装って、お茶でも飲んで、少し休まれたら、と聞いた。
旦那様は、迷っているのかわたしの顔とトレイを交互に見ている。
少しの沈黙の後、旦那様は、そうだねそうするよと言って、机の上の書類を片付けだした。
わたしは待っていました、と口に出さないで、お茶の準備をする。
そろそろポットの中のお湯も、猫舌な旦那様でも飲めるぐらいに冷めているはずだ。
旦那様はわたしが持ってきた好物のチョコチップクッキーに気付くと、本当に嬉しそうな顔で笑った。