二重人格シンデレラ
俺が上手く話せなくなってきたのに
気付いて、もう話さないで
と言ってきたシンデレラの目に
また涙が溢れていてさらに愛しく思えた
「今までよく暗殺者が務まったな。」
と言ってみると
「..っ!ウィル様だからです...。」
「え...」
「ウィル様が私にこんな感情を与えたんです。」
それは俺も一緒で本当に嬉しかった
俺がシンデレラの名前を呼ぼうとすると
何か柔らかいものが唇に触れて言葉が遮られた
それはシンデレラの唇だった
唇が離れるとシンデレラはその勢いのままこんなことを言ってきた
「ウィル様が私に恋を教えてくれたんです!」
「..そんなの俺だって一緒だ..」
「へ..」
「俺だってこんな感情初めてなんだよ。
よりによって今日会ったばかりの人を好きになるなんて思っても見なかった。」
そう言いながらも身体が後ろに傾いて行くのが分かった