先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
苦しみと困惑
シーンとした空気の中、部屋にある時計の音が響く。
時を刻む時計は、1秒1秒が
とても長いもののように感じる。
小春は、小さく肩を震わせながら下唇を噛み締める。
そんな小春に対し、
藍沢は小春に向けていた視線を、俯くように静かに下にさげた。
頑(カナク)なに開こうとしなかった唇をゆっくりと開き
そして………―――
『……――ゴメン……。』
彼の口が出た言葉は
そんな一言
……だけだった。