先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
また傷つくのが嫌だった
辛い想いで
苦しむのが嫌だった
先生のあんな冷酷な瞳を
もう見たくなかった
先生のあんな言葉を
もう聞きたくなかった
教師と生徒であるという現実を…
理解したくなかった…。
それでも、
先生を悪者にできなかった……
あんな辛い想いをしたのに
恨んだり、憎んだりすることができない
記憶から消して
忘れることさえも
私には、……できなかった。
それまでの先生との
日々が
思い出が、
私の中から抜け落ちてくれない。
必死に
拒(コバ)もうとする………
私に残ったのは
それまでの記憶と
一つの
紙袋 だけだった……………