先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
実際問題、逃がしてもらったって私が素直に家に帰るわけないし、だからって先生に捕まったままってのも嫌だしなぁ~……ιι
一応、逃げるだけ逃げとこ!
「はい、先生。私ここで先生が見逃してくれるなら、すんなり家に帰って大人しくしています。」
―ニコッ。
私は先生の瞳を真っすぐ見て、偽りの嘘をつく。
そんな私を先生は、逸らすでもなく、迷わせるでもなく、真っすぐに私の目を見返してきた。
そして、
―ニコっ、
『分かりました。』
先生は微かに目を細め、笑顔を向けた。