先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
はぁ~
私は無言で溜め息をついた。
今日何度目の溜め息だよ……ιι
なんか……
先生といるとペースが崩される。
こんな大人、初めて…
私が先生の方を見ると、先生は両手にカップを二つ持ち、ピンク色のカップを私に渡してきた。
私は小さく“ありがとう”と呟き、コーヒーの入ったカップを見る。
それを聞いた先生は、私が座っていたソファーの横に座り、自分のカップを口に近づけた。
真っ黒で、ゆらゆらと揺れるコーヒー
先生がコーヒーを口にしたのを見て、私も自分のに口をつける。
鼻にコーヒー特有の臭いが鼻につく
口の中に、甘さの一つもない味がじわじわと広がり
喉に軽く後味が残り、消えない苦さ
これが大人の味………………?
私はカップを口から離し、先生を見る。