先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
朝“おはよう”と言ったって、夕方家に帰って“ただいま”と言ったって、
返ってくる言葉なんて、
一つもなかった…
悲しかったと同時に苦しかった
返ってくるわけもない返事に期待して、いつだって言ってた。
聞いてる人だって、待っている人だって、誰もいないのに
―いつだって期待してた
その姿ははたから見れば、なんて滑稽な姿だっただろう…
なんてバカな姿だっただろう…
でも
あきらめることなんて、
…できなかった。
あの時の私にとってはそれが全てだった。
期待して
期待して
絶対も確証もないくせに
期待して
結局なにを掴んだのかも分からず、待ち続けていた