先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
私はそっとカップに口を近づけ、コーヒーを口から流し入れる。
先生の家で飲んだのと同じ…
甘味のまったくない味
口の中いっぱいに広がる苦味
先生の…好きな味
『どうかしましたか?』
「へっ?」
突然声を掛けられ声が裏返る
恥ずっιι!
私は直ぐさま口に手をあてた。
『――…カワイイですね。』
っ!!!!
な、なななな…
「な、何言ってるんですかっ!!」
私は先生のいきなりの発言に驚き少し声を上げ、慌てて先生に背を向けた。
バカじゃないのあの教師!!
私は顔に手をあてて、必死に自分の顔を見られないよう隠した。
バカバカバカバカ――!!
何サラっと恥ずかしいこと言ってんのっ!
頭どうかしてるよっ!!
………………………………バカ、
「…………お世辞言ったって… 何も出ないんだから…」
ボソッと小さく呟いた