先生と乙女座の恋★~秘密の恋事情~
―クスっ…
えっ…―?
私は後ろを振り返り、先生を見た。
微かに聞こえた先生の小さな笑い
口元に手をあて、片方の手は肘をテーブルにつき、頭を支えるような形。
先生は私にそっと笑いかけ、
『櫻井さんは変なとこで真面目ですね』
「?」
私は何度も瞬きをした。
…真面目?そうでもないと思うけど…
『そんなことわざわざ気にしなくていいのに…。私が好意で貸したんですから
変に気を使わなくていいんです。
何なら、貰ってくれても構わないんですよ?』
先生は目を細め、優しく笑ってきた。
『持って来るのも 面倒でしょうから』
スッと目を伏せがちに先生は言う。