恋愛日記

幼馴染

数学の授業。

ふぁ〜。まじ眠い無理耐えらんない。
どうして月曜日の五時間は数学なの!?
どうしてこんなにも眠いの!?

あたし、神多汀桜(カンダ ナギサ)は今日を持ってこの尊き命を絶ちました。チーン。

「おい!!神多!!」
『は、はい!何ですか先生!?』
「お前、俺の授業そんなにつまらないのか!?」
『え?な、何のことですか?』

しまった!ボーッとし過ぎて何にも聞いてなかった、あちゃー。

「なぎ、ずっと白目向いてたわよ」

あたしの後ろの席に座る立夏が小声で言う。

『え、』まじすか。
「どうやら神多は先生のお手伝いが好きなようだねえ?」

せ、先生?目、笑ってませんよ?

そして今日室から響渡る笑い声。
いやいやいや、そこ笑うところじゃないよ?

「よぉし、神多、お前今日、放課後職員室こいや?」
『は!?いや、でも、せんっ【キーンコーンカーンコーン】

おいおいおいおいー!!!!嘘でしょぉぉぉおお??

「じゃあ今日の時間はここまで、今日出した課題をちゃんとやって来るように。」

クラスのみんなが怠そうにはーいと応え先生は満足そうに今日室を出た。

『やめてええええええ!!いや!!いやあああああ!誰があんなチンパンジーの手伝いなんかしたいんだよ!!!???誰か嘘だって言ってええええ!!』

「なぎ…」
『立夏!助けて!絶対にいや!ねえ!!』
「わ、私に言われましても…」

あたしの事をなぎと呼んでいるお嬢様口調のこの子は西園寺立夏(サイオンジリッカ)日本とイギリスのハーフなのに何故かフランス人形のような外見をしている。

「汀桜、いい加減にしな?そもそもチンパンジーに向かって白目を向いた汀桜が悪いんだから」
『うるさい!』
「いや、お前が言うな!」

そして今突っ込んできたのが向井梓(ムカイ アズサ)外見すっごく大人っぽいのにとんでもなく男勝ちでおまけにバサバサした性格で男女問わず人気者。
「まぁまぁ、あずちゃんもそこまでにして、なぎってもうお手伝いはこれで何回目?十回こえてません?」
『だ、だって…』

こんな時間帯に数学を入れた先生が悪いんだし?

「いつもなら手伝うけどわりぃ、今日の無理だわ、杏が心配でさ。」
『杏?どうかしたの?』
「風邪ひいてしまってさ、父さん母さん都合悪く帰りが遅いから。」

向井杏(ムカイ アズミ)梓の妹で性格は真逆、親切でいい子。
『そうなの、杏が…』
「私、御見舞に行った方がよろしいのでは?」
「いや、いいよそんなの、伝染ったら悪しさ、気持ちだけ受け取っておくよ」
「そう、なら私もお家のご用で、ごめんなさいねなぎ。」
『はぁ?立夏、立夏までえええ?この裏切り者共おおお!』
「てか次体育なのにお前着替えないのか?」
『え』

もう最悪!忘れてたし!てか梓と立夏いつの間に着替えたの!?

「早く着替えないと置いていきますわよ?」
『あー分かってる!ちょっと待ってよ!』
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop