美しい鏡
『ちょっと!美姫?!』
とりあえず私は泣きながら鏡を割って
叩いて叩いて
手がぼろぼろで血がたくさん出ていて
沢山のガラスが手に刺さっている美姫を止めようとした。
でも、美姫は一向に鏡を割ることを辞めなくって
ただ、ひたすらひたすら鏡を割ることしか
考えていないようで。
その異常と思える行動にぞっとした。
沙菜もとてもびっくりした様子でただ美樹を見ていた。
『美姫?!手やばいよ!保健室いこ?』
でも私達だけでは到底無理そうだったので
先生に連れてって貰ったが
先生も驚きを隠せない様子だった。
それもそのはず。
だって美姫は誰もが憧れる〝優等生〟
大人しくって可愛くて、勉強も出来て
運動も人並みに出来て。男女関係なく
優しく接する。
そんな漫画にでも出てきそうな
〝優等生〟なのだから。