美しい鏡

正直私もまだ全然信じることなど

出来る訳がない。

いっつもいっつも笑顔だったし。

べつに普通だった。

いや違う鏡を出してからおかしかったのを気づいていた。

でも、勝手に気のせいかと押し付けた。


それから美樹は精神病院に入院することとなった。


聞いた話によるとずっとずっと鏡を怖がっているらしい。

鏡。鏡……………………

と言いながら土下座をするときも

泣き叫ぶ時も

ひたすら暴れまくる時もあるらしい。

鏡がどうしたのかわたしには全然理解できなかった。

ずっと美樹はあんなんになってしまうのだろうか。

あの優等生と言われた彼女はあんなに人気だったのに

いつの間にか

「あいつ八方美人みたいなとこあるから嫌いなんだよなー」

「ヒステリック女だーww」

「あー、じゃあせめて1回ヤリたかったー!」

そんな、言葉が容赦なく飛び交った。

あんなに笑って名前を読んで

たのしそーーーに過ごしてたのに。

その相手もまるで汚いものや化物を見るような目で嘲笑う。
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