海月物語。
 スタッフは、イルカの水槽へ向かう。
「海斗~。イルカどう?」
「うん。大丈夫そう。」
「これ。」
同僚は来海に頼まれたものを渡した。
「なに?」
「彼女が来たよ。あーあ。あの時俺が話しかければよかった。ずっちーな。抜け駆けなんて。」
「何やいてんだよ。彼女じゃないよ。」
海斗は、弁当を開けてみる。
「うまそ~。」
海斗と同僚の声が揃う。
「海斗、昨日帰れないこと彼女に言わなかったんだろ?だから刺されそうになるんだよ。」
「だから、彼女じゃないってば。」
「かなり心配そうだったぞ。」
海斗は弁当にがぶりつく。
「忘れてたよ。」
「早く帰ってやれよ。」
「そうだな。」
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