恋吹雪
「はぁ・・・」
「来たよっ!」
「あっ!優──っ!!」
聞こえたかな?
優はクルッと振り向いた。
「早く聞いて聞いて!」
「大会いつ―!?」
「8月の中旬くらい」
優は止まってくれなくて
あたしはちょっと胸が痛かった。
話が終わると優、はまた走っていってしまった。
「行っちゃったね」
「香音っ!?どこでするのか聞かなきゃ?」
「あっ・・・・そうだね」
「じゃあ次、来たときね」
「うん!」
待っているときあたしの鼓動はおさまらなかった。
待つこと数分。
「来た来た!!!!!」
「・・・ちょっ!愛実が今度、呼んでよね!?」
「呼ぶだけだよ?」
「え──!」
「優―!!」
トンッ。
愛実が無理矢理、押してきた。
「あっ!え─・・・どこでするの?」
「東京のどこか、」
「分かった!」
優はやっぱり止まらずに行ってしまった。