恋吹雪


だめじゃん。
すごい後悔してるの・・・・。


「あっ・・・・バイバイ!!」


「ん?あっ─さよなら?」



優にバイバイって言えたよ!


でも「さよなら」じゃなくて
やっぱり「バイバイ」って言って欲しかった。


って思っちゃう──。

あなたとの距離が離れちゃったってことのようで
なんだか少しだけ切なくなった。



「オイ、部室開けたの誰?」


「俺じゃない」



・・・・・あたしなんだけど〜。

じーっと優のこと見てたから目があっちゃった。


パチッ


慌てて目をそらす・・・・。
優もそれに気づいたのか目をそらした。


「んで誰?」


「俺じゃねぇし!!」


「あっ香音、開けたの?」



コクン・・・と頷いた。

名前で呼んでもらえるとやっぱり嬉しくなる。

前までは当たり前のようなことだったのに今では
そんなことさえも懐かしい。


クラスが違うとこんなにも離れちゃうんだね・・・・?



ずっと傍にいたから
わかんなかったのかな?

辛いよ……。
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