宿命(仮)
このまま黙っておくのもテだが、そんなのあたしのプライドが許さない。

「だから、違うって!!勝手に決めつけんといてくれへん?!」

あ、思ったより大声で怒鳴ってしまった。

美奈子がびっくりしてあたしの方を見ているのがわかる。

美奈子だけじゃない、由希も、冬馬くんも、周りの人たちも。

何事か、というようにシーーン、と一瞬辺りが静まって、またさっきまでのにぎやかな空気に戻った。


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