宿命(仮)
「え、蓮谷さん今日日直なんや。」

何の練習をしたのか野球のことは全くわからないけれど、佐倉は全体的に砂まみれだった。

「うん。由希はもう帰ったけど。」


なんだか急に恥ずかしくなったあたしは、日誌の方に目をやった。


「まああいつは放課後すぐ彼氏んとこ行くからなあ。蓮谷さん運悪かったな。」


「うんまあ、あたしは別にかまへんけどなっ。」



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