宿命(仮)
高校1年生 春

今日から高校生

「愛依っ!入学初日から
遅刻とかやめてや?!
愛依!!起きんかい!!」
母さんが階段をのぼる
音が聞こえる。

もうそんな時間?
アラームは鳴っていたはずだ。

寝呆けて止めたのかな?

「起きたって…もう〜」
あたしはベッドから
むくっと起きて
部屋の前でこちらを見ている
(というより睨みつけている)
母さんを見た。

「もう〜、ちゃうわ
ほんまに…あんた今日から
高校生なるんよ?自覚持って
くれやな母さんも心配やわ。
ほら、はよ準備してっ」
と言ってあたしの部屋を
見渡した。
「あんだけ片付けとけ
言うたのに…まったく」

ぶつぶつ言いながら
母さんはリビングへ
降りていった。
< 5 / 56 >

この作品をシェア

pagetop