宿命(仮)
「今日から愛依と琉依は
高校生、中学生になるんやから
しっかりせなあかんのよー
母さんや父さんには
かまへんけど
先生や周りの人に迷惑
かけんとってよ?」
母さんの言葉を軽く
聞き流して←
「あ、もう行かんと!」
琉依が腕時計を見て
オレンジのマグに入った
コーヒー牛乳を飲みほして
鞄を持って出ていった。
「行ってきまーす!!」
「琉依、気をつけて
行って来るんよ!
母さんも後で行くからなー!!」
バタンッ
「ふう、あんたもそろそろ
時間ちゃう?愛依」
母さんがリビングにかかった
大きな鳩時計を見て言った。
「あーほんまやな
じゃ、行ってくるわ」
あたしは残りのハムエッグを
頬張って鞄を掴んで
ローファーを履いた。