Love game
疑問
──翌朝。
いつものように賢のラブコールで目覚め、学校に向かう。
昨日はすっぽかした女から電話来て、「なんで来なかったの」と責められた。
それは適当に対応した。
遅刻しなかったのに、担任には
「珍しいこともあるもんだな」と嫌味を言われ。
とにかく。
昨日に引き続き最悪な気分だ。
古典の時間に保健室に行き、
「休みまーす」とかなんとか言って勝手にベッドに倒れ込んだ。
保健室の常連である俺に先生は笑いながら言う。
「東條くん、今は古典でしょう?」
「え、なんで分かんの?」
「いつも古典の時間になると来るじゃない」
「だってめんどいし。あの先生うざいし」
「単位落としちゃ駄目よ」
「まぁなんとかする」
ゴロンと横になって、枕に顔を埋める。
結構年いった保健室の先生は、「これから出張だから」と言って出ていった。
あの先生は嫌いじゃないから、いてもらってもいいんだけど。
鞄を持って出ていく後ろ姿を目で追った後、ゆっくりと瞼を閉じた。