Love game



周りにはペットボトルのお茶や、サンドイッチなどが置いてあった。



ここで昼飯を食べていたことが容易に想像出来る。




「さゆちゃんは?」


「委員会」


「ふーん。じゃ俺一緒して良い?」




てっきり拒絶されると思ったから、何も言われなくて驚いた。



結果的に盗み聞きしてしまったから断りきれなかったんだろう。



俺は適当に1つパンを出してそれを頬張る。



歩はなんだか落ち着かない様子。




「なんか喋れよ。調子狂う!」


「え、俺?」


「アンタいつも一方的に喋ってんじゃん」


「そーか?」




指についたクリームを舐め、話題を探す。




…あれ。


俺、いつも何話してたっけ。




気まずさに耐えられなくなったのか、歩の方から切り出した。




「結構告白多いんだね」


「まぁ。そこそこですが」


「セフレでも良いとか、何やってんの。最低じゃん」




普段の俺なら軽く「あはは、だよなー」なんて流すとこだけど。


この時は出来なかった。



ただ、歩の言う通りだなと妙に納得させられた。




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