春灯〜日々幸せに思う〜


随分意味深なことを中学3年生の私は書くなと思った。

同封されていた写真はパッと数えて15枚くらいだろうか?


1と書かれた写真をとりあえず封筒から開けてみる。



すると春輝と遼平と写っている写真が出てきた。


裏を見るとこう書いてある。


「私にとっては二人とも大事な人」


それだけだった。


20歳の私にとってそんなに春輝も遼平も特別大事な存在ではない。


それに記憶上そんなにこの2人と仲がよかった覚えもない。


「なにこれ、変なの。」


「紗南はなんだったの?」


「なんか手紙だったわ、私らしいっちゃ私らしい気がするけどね。」


「私なんて拓人との思い出しか書かれてないわ、結婚そろそろしてますか?まだ付き合ってますか?ラブラブですか?って、ホント私ってアホだなって思ったよ。」



「それも裕香らしいじゃん、夏美は?」


「英語スピーチで入賞した時の賞状と手紙が入ってたよ。
将来英語に携わる仕事に就いてくださいってしっかり書かれてたわ。」



「夏美らしいね。笑」




私たちはケラケラと笑った。


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