脱☆幼馴染大作戦!
まあそれのおかげで、日向と仲良くしても友達がいなくなる、なんてことがないからいいんだけど。
「で、何?」
ノコノコと教室に入ってきた日向に私が聞く。
「シミズーーーー!!」
私の席まで来た日向が、またもや叫ぶ。
耳潰れる…っ!!
「うっるっさっ!何、何、俺が清水だけど!」
教室の前の方にいた清水くんが、
びっくりしたように振り返ってキョロキョロと声の主を探す。
「お前がシミズ?」
日向はタタタタッと清水くんのところまで走って行った。
なんかお兄ちゃんと弟みたいで図がかわいい。
「あ、桜庭くんだ。どうも、はじめまして。って、俺は前から知ってたけど。」
「…はじめまして。」
急に現れて大声で名前を呼ばれても、ニコニコと日向に対応する清水くんと
警戒心むき出しで、清水くんを睨む日向。
そ、そんな睨まなくても…
「どうしたの?俺に用事?」
そうきく清水くんは、無駄に着飾ってなくて素直な優しさが溢れてる。
「………別に。」