脱☆幼馴染大作戦!




「清水くん、あの…っ」


私は清水くんの方に手を差し出す。


「た、たすけて!」


日向に抱きしめられて身動きできなくて困ってる、という表情を作る。


「もー、困るのはこっちだっつの」


怒らないで笑ってちゃんと答えてくれる清水くんは本当に優しい。


私の手を握った清水くんは、


「きゃぁっ!」

あろうことか、今度は前から私を抱きしめてきた。


「どどどどど、どういうシチュエーション!?」


後ろからは日向、前からは清水くん。


ああダメだ。

不覚にも幸せすぎて頬が緩む。


「コイツ笑ってる。ウザい。」


「だって〜」


大好きな2人に…

あーー、これは嬉しい。幸せ。


「そんなに?」


「へ…?」


「声出てるの、気付いてないんだ。可愛いね」

そう言った清水くんと日向が顔を見合わせてちょっと笑う。


なになに、2人そろってそんなに整った顔で笑いあうだなんて…


私、キュン死ぬよ。


「あと10分はこのままがいいです。」


「それはダメ。」


日向にあっさりと断られて、何で?と聞き返すと、


「誰か入ってくる。足音が聞…__」


「いーちゃーん!ごめんね!遅くなっ…………___あああああああ、


ごめんねえええ!来るの早すぎたぁぁぁぁ!

取り込み中だよねええええ
とりあえず、一旦帰るねええええ」




「うわああああ、愛里いいぃぃぃ!

帰らなくていいからぁぁぁ!ごめん説明するからぁぁぁ」








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