脱☆幼馴染大作戦!
「なんで顔上げないの、なんで目合わせないの、なんでキスしないの?」
やばい、もうシミズたちきてもおかしくない。
色香が上に来てから随分経ってるし。
シミズはいいやつ。
かっこいいし背が高いし優しいし。
色香の彼氏にぴったり。
色香みたいに可愛い女の子は、ああゆう紳士と付き合うべき。
俺は邪魔しないべき。
俺が干渉したら何かと話題になるし。
シミズも悲しむし。
いいやつは悲しまないべき。
つまり俺が1人で悲しむべき?
だからって、色香を諦めたら
どんどん色香が他の人の色になってしまう。
シミズが現れるまでは良かったんだ、放っておいてもいつもそばにいるから。
でも今は、放っておいたらシミズのとこにいっちゃう。
俺の知らない色になる。
でももう大人になって、色香から卒業するべきかもしれない。
色香がシミズを好きで、シミズも色香が好きなら、
それで極めつけに俺も色香とシミズどちらも好きときたら、
もうこの際色香だって俺のこと、邪魔としか思ってないってこともあり得る。
「もうやめて…」
いや、ありえない。
涙を拭った色香がやっと顔を上げた。
「好きになっちゃう…」