Live as if you will die tomorrow
崇の言いたいことは分かる。

今までとは違う、相手だ。


「崇の思ってる方角じゃない。だから、安心していいよ。」


内容は明らかにしない。

崇もそれはよく理解している筈だ。

どうして?は禁句だ。


「……分かった。」


逡巡したものの、結局崇は頷いて。


「ごちそーさま。」



アブサンを飲み干して、立ち上がり、去っていく。



「よろしくね。」





俺はその後ろ姿に、聞こえない位の挨拶を。



ー崇はどこまで探ってくるかな。いや……



結末は、いつもとは異なる。



ーあの人は、どの位上手く、隠しているだろう。





決して知られてはならない秘密を。



暴露されることが許されない秘密。




あってはならない真実。



< 119 / 314 >

この作品をシェア

pagetop