Live as if you will die tomorrow


空生の今度の相手は上場企業の社長令嬢で、俺が指名した相手でもある。

その父親は、狙っているある人間と癒着関係にあり、計画の中では共倒れ、という設定になっている。

その為、情報を頼む際、崇にはアブサンを出しているから、実は崇は無関係ではない。

二人とも自分の知らない所で、協力して同じ仕事をしている訳だけど、それを知っているのは俺だけ。

だから、空生との接触は、大本の情報収集が終わってから始めた。

しかし、崇は頼んでなくともたまに情報収集を継続している場合がある。
その辺をぬかりなくする為に、また別の人間を使って、万が一にも崇と空生の接触がないように図った。



事は順調に進んでいたが。



そこに、ミサキを利用する。


本人の口からはっきりと聞いた訳ではないが、こないだの兄とのやりとりからすると、恐らく空生に『助けられて』から直ぐに大学を辞めているようだと、崇がぼやいていた。


つまり日中も使える。


そして、それだけ。


利用されるだけでもいいからと思う程に、空生に恋している。



使えるだけ使って、捨てようか。


もう二度とここールナーに顔を出せないように。

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