Live as if you will die tomorrow
「DJやってよって頼んだら、面倒臭そうに笑ってたよ。」


付け足して教えてやると、崇は直ぐに表情を変えて、嬉しそうに頷いた。


「やったね。可愛い子がわんさかくるかも。」


「お前の頭はそれだけかよ。」



「うるせぇ」





言いながらも、それだけじゃないことを俺はよく知っている。

崇はDJをやっている時の空生が好きだった。

DJをやるよう勧めたのは崇だったし、その道で成功していることも、崇の中じゃ誇りだったのかもしれない。

要はやっぱり親の気持ちなんだろうと思う。色々歪んでるし、なんなら空生の方が年上に見えるけど。


ルナでは、何年経っても零のファンは消えず、かといって追い掛けたくても所在が分からず、帰りを待ち侘びる人達が相当数いる。



今回も、零が出ることが分かった時点で凄い事になりそうな気がした。


だが、いつも気紛れな零の事。予定を組んだ所でその通り行くのかーいやいかないだろう。それすらも、『零』の売りになるんだから、嫌になる。
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