Live as if you will die tomorrow
「あ、葉月様!こんな所にいた。ミサトばぁばが捜してましたよ!」
抱き上げた所で、階段を上がってきた凛子に見つかった葉月は、俺の腕の中で彼女に向かって、下唇を突き出し、震わせてブルルッと音を出す。
「まぁ!そんなことどこで覚えてきたんですか?そろそろご飯の時間でしょ!ほら、こちらに来て下さい!」
凛子が俺から受け取ろうと手を伸ばすが、葉月は俺のシャツにしがみついて、離れようとしない。
「葉月様~?」
凛子がむっと顔を顰めて、手をわきわきと動かし始める。
「凛子を怒らせましたね~?」
言いながら、無防備になっている葉月の両脇に手を入れて、くすぐった。葉月はきゃっきゃっと笑い声を上げ、身体をぐいぐいとよじって、凛子の攻撃を避けようとするのだが、出来るわけもなく。
「ほぉーら、捕まえましたよ!」
俺にしがみつく力が弱まった所で、凛子に抱き上げられた。
「!」
途端に、この世の終わりみたいな顔になって、わーんわーんと泣き出す。